9月28日 豊田市足助町の重要伝統的建造物群保存地区にある旧鈴木家住宅保存修理現場を見学しました。 この建物は江戸時代後期から明治にかけて栄えた豪商の町屋です。屋号は紙屋といい、元々は紙を扱っていましたが 味噌や漆などの取引や新田経営にも携わっていました。約4,000u(1,210坪)の土地に16棟が建ち並んでおり平成22(2010)年、 豊田市が建物寄付を受け、平成25(2013)年に国の重要文化財に指定。建築後240年が経過しており平成26(2014)年から 解体・修復工事が開始されました。工事は2022年まで続く予定で総事業費は国の補助も含め十数億円と見込まれています。 当日は文化庁の担当者から 建物当初の建材(古材)を修理再利用や、腐朽で機能的に使えないものは新材に交換するが 加工は古材の形状や素材を忠実に再現している等説明を受けました。内壁の大津壁の復元も 表層から竹小舞に至るまで 順次 土壁の剥離採取し層ごとの土色合いや 配合分析調査し 入手可能な全国の色土を調合し本来の色にちかづけようと しているとのことでした。完成時には目にすることのできない基礎・土台・取り合いなどを丁寧に復元する作業内容が知れました。 午後は通りをはさんで北側の地蔵小路沿いにある 大正時代の旧料亭「寿ゞ屋」の 改修現場の見学もできました。 傾斜地を有効活用してある風情のある建物でした。現在は 一部解体工事し 上下水道・トイレ整備・構造補強し2020年2月 工事完了予定との事でした。 足助の町は 道路がきれいに整備され 町並も「足助 伝建ガイドライン」で 景観を保全されていて 新しくで古さを感じる 気持ちのいい場所でした。
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